コラム

代理で戸籍謄本を取り寄せることができる?

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日常生活において相続手続きなどで、戸籍謄本などを取り寄せることが必要になるケースが発生する場合があります。また、本人が戸籍謄本を取得できない場合は、代理で取り寄せなければならないこともあります。そこで、今回は戸籍謄本について役立つことを書いていきます。
皆様の参考になれば幸いです。

戸籍とは?

日本国民それぞれの身分関係を公に証明するものです。
ここで証明される身分関係には、出生、親子関係、養子関係、婚姻、離婚、死亡などが証明されます。

また、戸籍は日本国民しかありませんので、外国人には戸籍はありません
つまり、戸籍があるということは日本国民であるという証明にもなります。
また、外国人は日本に帰化することで、戸籍に登録されることになります。

戸籍に書かれていることは?

戸籍に書かれていること
1、氏名
2、出生の年月日
3、戸籍に入った原因および年月日
4、実父母の氏名および実父母との続柄
5、養子である場合は、養親の氏名および養親との続柄
6、夫婦については、夫または妻である旨
7、他の戸籍から入った者は、その戸籍の表示

などが書かれています。

戸籍の種類は?

戸籍の分類は3種類あります。

1、現在戸籍

今現在使用されており、在籍している者が存在する戸籍のことになります。
この現在戸籍は、筆頭者の本籍地にあたる市町村の戸籍簿に保管されています。

2、除籍

1つの戸籍に在籍していた者が、結婚や養子縁組、死亡などによって、全員いなくなった戸籍のことをいいます。
全員が除籍されるとその戸籍は戸籍簿から除かれて、除籍簿に移されることになります。この除籍簿も本籍地の市区町村が保管しています。

3、改製原戸籍

戸籍の様式(書き方など)が法律または命令によって改められた場合、以前の様式で編製された戸籍を新しい様式の戸籍に改める編製替えというものが行われます。この編製替え前の(改製前)戸籍のことを改製原戸籍といいます。

戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?

謄本と抄本の違いについては、こちらの記事を参考にしてください↓
原本、謄本、正本、抄本の違いを説明することができますか?

戸籍が必要になるのはどんな時?

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戸籍が必要になる場合は、色々なケースがありますが、

例えば

金融機関における相続手続き
パスポートの発給申請
生命保険金の請求をする時
公正証書遺言の作成

などの場合に必要になります。

行政書士業務をしていて多いのが、相続手続き、公正証書遺言を作成する場合に戸籍を取り寄せることが多くあります。

戸籍はどこで取得できるの?

戸籍は本籍地の市区町村に保存されています。したがって、それぞれの戸籍の本籍地の役所や役場に申請し取得しなければなりません。
そのため、本籍地がわからない場合は、住民票などを取得して本籍地の確認をする必要があります。

戸籍上の本籍地の地名が合併などでなくなっている場合は?

戸籍を遡って調べていくと、現在は使用されていない市区町村にたどりつくことがあります。この場合は、現在その土地を管轄している自治体の役所や役場に申請し取得しなければなりません。
その際は、旧地名が現在のどこにあたるのかを調べる必要があります。

他人が代理で戸籍を取り寄せる場合はどうするの?

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戸籍は個人情報のかたまりですので、原則的には他人が戸籍を取得することはできないとされています。
戸籍を取得することができる者は、戸籍法により規定されています。

戸籍法によると戸籍を取得することができる者は

戸籍に記載されている者
戸籍に記載されている者の配偶者
戸籍に記載されている者の直系尊属
戸籍に記載されている者の直系卑属

とされています。

しかし、戸籍の取得に関しては上記に述べた者以外に、第三者にも依頼することができます。
第三者に依頼する場合は、委任状を作成すれば上記の者以外でも戸籍を取得することが可能になります。
その場合は、委任状に記載されている代理人本人であることを証明できる期限内で有効な書類(パスポート、運転免許証等)が必要になります。

また、相続手続きの場合等は行政書士などの専門家に依頼すれば、職務上請求用紙を使用することで、必要な戸籍の請求をすることが可能になります。
ただし、家系図の作成などでは使用することはできませんのでご注意ください。

当事務所においても、相続手続きや公正証書遺言の作成依頼を頂いた場合は、職務上請求用紙を使用して、戸籍を取得していくことになります。

まとめ

戸籍を取り寄せる方法には、本人または一定の範囲の親族が本籍地に申請することになります。また、委任状があれば代理人が取得することもできます。

日常生活において戸籍が必要になることは、頻繁にはないかもしれませんが、
相続手続きなどで、思いがけない時に必要になる場合があります。
また、戸籍を遡っていくと、本籍地が全国に広がっていくことが多々あります。
その場合は郵送で請求するなどの必要が出てきます。

戸籍を取り寄せる作業は意外と面倒な作業でもあります。
また、「戸籍はどのように遡っていけばいいのですか?」といった相談もよく受けます。

そのようなこともありますので、相続手続きや公正証書遺言の作成などで、戸籍が必要になった場合は、法務の専門家である行政書士に相談することも、効率的に手続きを進めていく上で有効な手段となります。

今回は戸籍のこと、そして他人が戸籍を取得する場合について書いてきました。
参考になれば幸いです。

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