外国人の在留資格とはどのような資格?
2016.10.02
外国人の方が、日本に滞在するためには在留資格を取得しなければなりません。
この在留資格は、外国人の方が日本で活動する目的に合わせて様々な種類があります。
今回は、外国人の方が日本に滞在するために必要となる在留資格について考えていきたいと思います。
就労ビザなどの在留資格の取得、更新、変更を検討している方の参考になれば幸いです。
在留資格とは?
在留資格とは、日本へ入国する時に、外国人の方の日本へ在留する目的に応じて、入国審査官から与えられる資格になります。
在留資格を取得することによって、日本に在留することになる外国人の方が、一定の活動を行うことが出来るようになります。
また、在留資格を変更する場合や更新する場合にも、その時点で決定された在留資格を取得していることが必要になります。
在留資格の種類はどのようなものがあるの?
入管法では、33種類の在留資格が定められています。
つまり、外国人の方が日本に在留するためには入管法で定められた33種類の在留資格のどれかに該当しなければなりません。33種類の在留資格に当てはまるものがない場合は、日本への上陸や在留は認められないことになります。
また、在留資格は1つしか取得することができません。
したがって、例えば人文知識の在留資格と日本人配偶者等の在留資格の2つを取得することは認められることはありません。
在留資格の決定について
在留資格を決定する権限を持っている行政機関は以下になっております。
日本への上陸時
入国審査官
在留資格認定証明書の交付・日本への上陸後の在留資格の変更
地方入国管理局長
となっております。
査証(VISA)と在留資格の違い
日本では在留資格を俗称でビザと呼ぶことが多くあります。
しかし、査証(VISA)と在留資格は異なるものなので、混同しないように注意が必要です。
査証(VISA)とは
査証(VISA)とは、外国人の方が日本に入国する前に、海外に存在する日本の大使館・領事館で発給してもらうものになります。
査証(VISA)はパスポートの中に貼付され、日本に入国するためには査証(VISA)を持っていることが必要になります。
在留資格については上述した通りになりますが、査証(VISA)と在留資格を同じものであるというように誤解しないようにしなければなりません。
査証(VISA)の審査には時間がかかることも
査証(VISA)を申請すると、現地の在外公館の判断で発行される場合は数日で査証(VISA)が発行されますが、日本の外務省が判断する場合には2〜3ヶ月かかることがあります。
そのような手続きを避けるために、法務大臣が発行することになる在留資格認定証明書を日本国内(親族や行政書士など)で取得し、その在留資格認定証明書を添えて在外公館に査証(VISA)を申請すると速やかに発行されることになります。
在留資格認定証明書を取得することで
在留資格認定証明書を取得することで、外国人の方が日本に入国しても問題ない。ということを示すことができます。
そのため、日本国外にある日本領事館等に在留資格認定証明書を提示して、査証(VISA)の申請をすると、法務大臣からの事前審査が終了していると判断され、査証(VISA)の発行が迅速に行われることになります。
まとめ
外国人の方が日本に在留して活動するためには、活動目的にあった在留資格が必要になります。
就労ビザを取得して日本に滞在する方などが、親族や行政書士などに在留資格認定証明書の申請を依頼するには、迅速に査証(VISA)が発行されるからという理由があります。
また、在留資格には永住権等を除き期限がありますので、更新手続き等の忘れずにする必要があります。
更新手続きをうっかり忘れていた場合は、不法就労(オーバーステイ)になりますので、慣れない日本の地で在留資格の更新や変更などで不安がある場合は、行政書士等の法務の専門家に相談することをお勧めします。
今回は、外国人の方が必要になる在留資格について書いてきました。
在留資格の取得、更新、変更を検討している経営者の方、外国人の方の参考になれば幸いです。