外国人の就労に必要なビザ。ネット通販・商店・語学教室の講師について。
2016.10.02
外国人の方が、日本に滞在して働くためには、その目的に合わせた就労ビザ(在留資格)を取得しなければなりません。
在留資格には多くの種類があり、日本で行う仕事にあった就労ビザ(在留資格)の取得を検討していく必要があります。
そこで、今回は、ネット通販・商店の開業・語学教室の講師をすることを目的に日本に滞在したい、外国人の方の就労に必要なビザについて書いていきます。
就労ビザ(在留資格)の取得を検討している方の参考になれば幸いです。
ネット通販をしたい場合
外国人の方が日本に滞在して行う活動は、原則的に取得した在留資格に含まれていない収益活動は行うことができないとされています。
ただし、留学生などは資格外活動の許可を受けている場合は、一定の制限はありますがアルバイトを行うことは認められています。
また、自分で使用していたものが不要になったという理由で、その品物をネットオークション等に出品して、他人に売却することは求められています。ただし、事業として行うものではなく、あくまでも常識の範囲内の活動であることが求められています。
サイドビジネスとしてネットショップを開設する場合
土日祝等にサイドビジネスとして、本業以外の収入を得る目的で、ネットショップを開設・運営する場合は、資格外活動の許可はおりません。サイドビジネスとして行う場合は、単純労働であると入国管理局が判断するからです。
本業としてネットショップを開設・運営する場合
外国人の方が本業として日本でネットショップの開設・運営を行う場合については、経営・管理の在留資格が必要になります。
ただし、日本人の配偶者等・永住権等の在留資格を取得して日本に滞在している方は、活動の制限がありませんので、ネットショップを開設・運営することが可能です。
ネットショップの内容によっては手続きが必要
個人事業としてネットショップを開設する場合には、税務署に個人事業の開業届を提出する必要があります。
また、リサイクルショップのような中古雑貨等の販売を行う場合については、事前に警察署へ古物商の許可申請を行い、古物商の許可を取得しておく必要があります。
語学教室の講師になりたい場合
語学教室の講師に限らず、翻訳・通訳、語学の指導などの職業に就くためには、技術・人文知識・国際業務の在留資格を取得しておく必要があります。
他の在留資格(永住権など一定の在留資格は除く)で日本に滞在している場合については、技術・人文知識・国際業務の在留資格へ変更しなければなりません。
大学卒業の場合
外国人の方が大学を卒業している場合は、語学学校で母国語の語学教師になる時は、経験年数については関係ありません。
大学を卒業していない場合
外国人の方が大学を卒業していない場合は、実務経験が3年以上必要になります。
教える場所に注意
例えば、英語の語学教師になった場合において、中学校・高等学校の教員になる場合は、教育の在留資格が必要になります。
また、大学で教える場合においては、教授の在留資格。英会話学校などのの教員になる場合は、技術・人文知識・国際業務の在留資格が必要になります。
アルバイトで語学教室の講師をする場合
留学生などがアルバイトで語学学校の講師をして収入を得る場合については、資格外活動の許可が必要になります。
留学生の外国人の方が、資格外活動を取得することなくアルバイト等を行った場合は、不法就労とされ罰せられる可能性がありますので、注意が必要です。
商店を開業したい場合
外国人の方が、日本で商店を開業する場合は活動の目的が在留資格と一致していることが求められます。
また、外国人の方が日本で商店を行う場合については、事業が適正に行われて、安定性や継続性があると認められることが必要になります。
そして、経営者として商店を行う場合等は、経営・管理の在留資格が必要になります。
事業の継続性などは事業計画書等を提出して立証していく必要があります。
しかし、風俗営業の事業を行う場合には、経営・管理の在留資格を取得することは原則できません。
経営・管理の在留資格に必要なこと
経営・管理の在留資格を取得するためには、一定の要件を満たす必要があります。
ここでは、簡単に要件についてまとめておきます。
自ら会社経営を始める場合は、2名以上の常勤職員を雇用すること
資本金や出資総額が500万円以上必要になるなど、相当な投資額が求められます。
また、事業を行うための事務所がしっかりと確保されていること
などの要件を満たす必要があります。
もちろん、上記以外にも事業計画書の提出等、必要な手続きは存在しております。
まとめ
外国人の方が日本に滞在して、活動をするためには活動目的にあった在留資格を取得しなければなりません。
そのため、職種によって必要な在留資格が異なってくることになります。
そこで、今回は、ネット通販・商店を始める方・語学教室の講師になりたい方のために、在留資格について簡単まとめてきました。
在留資格の取得を検討されている方の参考になれば幸いです。